屯門にあるとってもエコなT.Park

今回紹介したいスポットは、屯門(Tuen Mun)の外れにあるT.Park という、廃棄物処理施設です。
廃棄物処理施設って言われても、あまりピンッとこないし、無理していくような場所ではないと考える方も多いと思います、、、が、ここはただの廃棄物処理施設ではありません〜。T.Parkは教育・娯楽施設が組み合わさった、全く新しいコンセプトの建物なのです。

 

DSC00258↑施設の全貌をテレビスクリーン上でキャプチャー。

まず外観がただ事ではない〜。廃棄物処理施設とは思えないほど、モダンでカッコイイのです。フランスの建築家、Claude Vasconiによる設計。流動線が美しいこの建物は周りの山々や目の前の海の波からインスピレーションを受けたとのこと。

 

DSC00417↑建物もその周辺も大変美しく整備されています。

DSC00433↑こちらが、訪問者専用のエントランス。美術館かどこかと見間違うほど堂々たる面がまえ〜。

この素敵な装いの建物は、紛れもなく廃棄物処理施設としての機能を持ちつつ、それに加え、シアター、展示ギャラリー、カフェ、屋上庭園や野鳥の森、そして、なんと足湯・スパ施設(!)などが備わった一大複合施設なのです。しかも、どれも入場無料!

 

DSC00363

館内に足を踏み入れると、光が溢れたとても美しい空間が広がります。一見、空港ターミナルビルと錯覚してしまうほど、スケール感のある立派な建物です。

 

Untitled.001

所々ある吹き抜け空間には天窓から自然光が降り注ぎます。大変気持ちのいい空間です〜。

 

DSC00168

待合室に真っ赤なソファーが映えます。

 

DSC00313

建物の主な機能は1・2階にあり、とんで10階に展望室があります。ここからはディープベイを一望すことができます。遠くに見える高層ビルは、なんと深センの市街地!以前、このブログでも紹介した蛇口エリアが見えます!

この美しい建物の中にいると、ここの本来の機能を忘れてしまいそうですが、T.Parkはれっきとした廃棄物処理施設。今回僕は、ガイドツアーに参加し、具体的にどのようなことを行っている施設なのかを学びました〜。

 

DSC00172
↑まずはじめに、シアターでこの施設の概要を学びます。

T.Parkでは、廃棄物の中でも下水浄化後に溜まった汚物の焼却処理を主に行っています。簡単に言うと、みなさんの家の台所や洗面所から生じた生活排水を浄化した後に残った汚物が、この場所に一同に集められて、超高温で一気に焼却処分されているのです。その後、灰となった汚物は、近くのゴミ埋立地に捨てられます。

DSC00355

↑館内を歩きながら、汚物処理工程の説明を受けます。

DSC00333

↑実際に運転している焼却炉や巨大なクーリングタワーなども、ガラス越しに見ることができます。

DSC00328

↑T.Parkの裏側に、奥に緑のシートが被された山の斜面が見えます。そこがゴミ埋立地。香港中の人々の生活の一部がここに集まっていると考えると、とても興味深い〜。

DSC00189

香港各地には11棟もの汚水浄化施設があり、汚物の多くは船で運ばれてくるとのこと。海の近くにあるこの立地も納得です。

DSC00314

この施設が誕生する前は、汚物はそのままゴミ埋立地に廃棄されていました。しかし、それでは環境にも悪いし、埋立地の容量にも限界があるということで、15年ほど前に、この汚物処理施設の開発計画が始まりました。この施設が実際にオープンしたのは2年前。ここで汚物を焼却処理することで、廃棄物の量を90%も削減することが可能となったとのこと。しかも、現在、焼却後の灰を建材などとしてリサイクルする研究も行われているとのこと。

DSC00373

良いことづくしの施設ですが、さらに、施設内で使われている電力や水は、焼却処理の過程で生まれた熱エネルギーや海水を利用して、100%自給で賄われています。建物の材料もリサイクルマテリアルを使用するなど、とてもエコに力を入れた施設なのです〜!

DSC00223

上記したようなことを、館内のあちこちにある展示や体験コーナーでより詳しく学ぶことができます〜。

DSC00206
T.Parkについて学んだ後は、カフェで一休みも出来ます〜。ベジタリアン料理も充実しており、とてもロハスな感じ。
DSC00270

サーモンとトリュフ風味のパスタ、45ドルと超お手頃〜。アーモンドミルクラテも美味しかったです。

 

DSC00203

このカフェでもエコの精神が受け継がれています。使った食器は各自が洗うセルフサービル方式。

DSC00299

カフェで使われている家具も古い木材をリサイクルして作られています。これらの木材は、湾仔フェリーターミナルでかつて使われていたもの!

Untitled.002

↑埠頭の周りに使われていたこれらの木材をリサイクルして作られています。

青いストールも同じ木材をアクリルのブロックの中に埋め込んで作られています。木材が海の中に沈んでいるような感じがして、とても素敵〜。

カフェからは屋外テラスに出ることもできます。

DSC00193

目の前が海なので、とても気持ちがいい〜。

DSC00377

さらに、ルーフガーデンに上がることができます。

DSC00389

眺めが最高〜!スピーカーでジャズが流れていたりして、とてもいい雰囲気〜!でも暑すぎて、すぐ室内に退去。

テラスで汗をかいた後は、一風呂浴びたいということで、この施設の一番の売りでもあるスパに向かいます。

DSC00247

左手に入ったところがスパです。残念ながら写真撮影はここまで。

DSC00279

↑スパの様子は、新聞の切り抜きからどうぞ〜。

T.Parkでいうスパとは、3つの温度の大きなリラクゼーションプールのある入浴施設のこと。泳ぐのは禁止です。一番熱いプールでもお風呂ほど熱くはなく、ぬるま湯に浸かりながらリラックスするのが目的の場所です。水着着用で男女混浴。広々とした空間で、海に向かって壁一面に大きな窓ガラスがあり、とっても気持ちがいい〜。このスパ施設を使用するためだけにT.Parkを訪れる人もいるのだとか。もちろん、このスパで使用されている温水も、焼却炉の熱エネルギーと海水を再利用しています。

DSC00192

屋外には足湯コーナーもあります。写真のウッドデッキで囲まれた小さいプールが足湯です。この天気だと、誰も使っている人はいません〜。

DSC00428

最後にお庭を軽く見学して、T.Park訪問を終了しました。

DSC00140

屯門MTR駅までは、無料のシャトルバスが出ています。駅からは30分ほどの距離。バスもハイブリッドカーで、エコの姿勢が徹底している!

以上、T.Parkのレポートでした〜。
廃棄物処理施設の概念を覆す、大変美しい建物でした。人々の環境についての意識を高めるという素晴らしい志を持ち、しかも入場無料と、とても太っ腹〜。注意点としては、ガイドツアーやスパへの入場は事前にT.Park のウェブ上で予約が必要なこと。人気な施設なので、休日にはすぐ定員になってしまいます。でも1日の入場人数が決まっている分、人混みに惑わされることもなく、施設を使用することができます。僕は朝の11時半から夕方6時まで、まるまる半日を館内で有意義に過ごしました〜!勉強になる展示も多いので、お子様連れにもオススメです〜。

T.Park
25 Nim Wan Rd, Tuen Mun